皇太子妃の悪女っぷり、凄かったですね!
少商もちょっと空いた口が塞がらない。こんな人だったんだって。
梁家に嫁いだ皇太子の昔の恋人に昔から散々な嫌がらせを。
全てにおいて格下なのに皇太子妃になり常に比較されて悔しい思いをしているからって、罪もない人を陥れようとするその性根に皇太子もウンザリでしょう。
もっと早く離婚すべきでしたね。
人を陥れることに頭を使わず、自分を高める事に頭を使えば良かったのに。
皇家の婚姻は恋愛とは程遠いもの。貴族や良家も然り。婚姻において恋愛が幅を効かせるのは下層階級だけです。
心に染まぬ人との結婚がとても多いのが、この時代の婚姻です。
今回の一番の女傑は袁慎ママ。
袁公子の母上はこれまでにも出て来たけど、息子に愛情を持たない冷たい母という印象でしたが、今回の実家である梁家に乗り込んできての采配っぷりは本当にお見事でした。
袁慎も誇らしげに母上を見ていましたね。一族の女性の最上位は袁慎ママです。中国は嫁に行っても実家の名字のままですから。
袁慎が優秀なのはこの母上の血でしょう。
名家の嫡女とはこう言う人を言うって感じ。
家の家格は実は女が作るものなんですよね。だから、跡取りに格下の嫁を貰うとちょっとした家の行事などで、行き届かない事が多くなり今までの家格が維持出来なくなる。
私の友達や親戚にも普段はどうって差は無いのだけど、ちょっとした事で、育ちの差や生まれを感じさせる人が多いです。
流石に良家の子女だなと思ったり、反対に育ちが悪いとこんな事も知らないとか。
その時によく思うのは嫁は容姿より頭で選べという事です。
ミス〇〇とか嫁にもらっても育ちと頭が悪ければ、子供に出てくるし、容姿は父親似だったりする。
格下から嫁に来ても、心根が良く、しっかりと姑から教えを請い勉強したら立派な刀自となれるのだけど。
少商は、格下の程家から皇族の凛不疑に嫁ぐ為に皇后から教えを受けている最中ですよね。
こう言う場合、嫁側も素直に教えを受け止める心と優れた頭が無いとダメです。
皇太子妃はその心掛けが全く持って駄目でした。
さて、袁慎ママですけど、息子を愛して無いのではなく、家の為不幸な結婚をした父母の様にさせたく無いから、無関心な振りをしていたのですね。
少商に絡む息子を見て、その秘めた恋心に気づくのは息子への愛が無くては気づけません。
初めての母からの問いに誰にも悟られまいとして来たその恋心を母に打ち明けます。
出遅れて諦めようとして他の女性との結婚を考えようにも、少商と比べてしまう辛い心の内も。
袁慎が母の愛に気づけたこのシーン、大好きです。
家の為に結婚しなくても良い、生涯一人でも良いと言う母の愛にどれ程袁慎の心は救われたことか。
梁家騒動での凛不疑と少商の傍若無人な二人の世界っぷりを見せつけられて、凹んでましたからね。
でも、本当のところ、少商の事を一番理解しているのはこの袁慎でしょう。
少商も私ほど賢い娘はいないとか遠慮ない本音トークが出来るので、今は袁慎も親友ポジションで甘んじるしか無いです。
しかし、切ない。
いつか、恋心を告げる時は来るのでしょうか?
今回、小越公の悪事が妹の越妃により文帝と凛不疑に晒されて断罪されます。
フォウ家が滅んだのと孤城案件は複数の人々の思惑による悪事が絡まり合い起きた事だった様ですね。何かもっと裏のボスがいそうで、波乱が予想されそうな気もします。
皇族がらみになると流石に死刑はなさそうですけど、越妃の言う様にちょっと処分は軽いのでは?と思いました。
奥底には皇位争いがあるので文帝も深く真相を暴いて断罪するのは、躊躇うところです。
世の安定という事が一番の大事だから。
凛不疑も分かっているから、公の断罪はしないでいますが、心はそうもいかない。
越妃の凛不疑への言葉かけは流石ですね。
中国史上屈指の賢皇后と言われた陰麗華だけのことはあります。
妻を娶らば隠麗華。
袁慎ママといい、越妃といい、賢い女達の国士無双振りが、スカッとさせてくれる回でした。