長相思 10話11話 すれ違う思い

小六、相柳、十七、ソウゲン、それぞれの想いが相手に届かぬ切ない回でしたね。

 

その中でお互い分かっていながら心とは違う言葉を投げてしまう小六と相柳はちょっとCPとしてはレベチだと思います。

この二人は前々回のコロ湖での手繋ぎデートから、今回は命の泉みたいな温泉での異性を意識した色事めいたいちゃつき、海中でのファーストキッスまでこなしてますもん。

 

だいたい首筋で毎回血を吸うのも、前戯めいていてますよね。

毎回、請われる度に首を差し出しているのは、痛いだけじゃない、それを上回る快感もあるんしゃない?ドラキュラとか吸血鬼に吸われるともっとしてって虜になるとも言われるし。

十七には小六の首筋に跡を見つける度に

あ、やって来たな。

と思われているし、

今回は従兄弟のソウゲンに重症おった身で色事をするなんて、とあきれられる次第。

身内に情事を知られるのって超恥ずかしいよね。

否定しようとしても、説明出来ない上に、快感もソウゲンに蠱毒で伝わったのかもと思うと恥ずかしくてとても言えないと思います。

 

相柳にとって最初は小六は回復薬代わりだったけど、今や友達通り越して性的な関係になってます。

つつーっと指を着物の合わせから胸まで這わす時のエロい事!

小六は慌てて男だからと拒みますが、相柳にとって男も女も関係ないわけで、そもそも種族も違うし蛇って雌雄同体だったりするし。

そういう意味ではタンジェンツーの女性より美しい美貌が、相柳という役にピッタリ。

人を誘惑する蛇はこのぐらい魅惑的で美しくないといけない。

結局、色事に及ぶにはまだまだ体力が回復していない事や偽物の体には興味がないと、クールダウンしました。

本物の体になってから頂きたいということかな?

男でもOKなんだけど、今は偽物の体だからやめとくわって事だよね。

でも、偽物の体の時が狙い時と思うけどな。

本来の女の体になってしまったら、同じ種族の方が本能で惹かれると思います。

なんだかんだ言っても、恋ってホルモンのせいだから。

 

 

大体、この二人、言っている事と本心が違うのだけど、なんとなくお互いわかっていても反対の言葉をぶつけ合っちゃうなんて、恋人同士の痴話喧嘩めいている。

小六も前は相柳の事を友達と呼んでいたのに

身内でもなければ友達でもないとソウゲンに言うところを見ると、もう友達の範疇を一歩も二歩も踏み出した間柄だという自覚はあるみたいだ。

 

この二人の関係性に比べて、拾ったワンコの十七はなんか情けない。

小六が、何度も実家に帰れと言う意味を理解していない。

十七って、一見優しそうだけど、実は自分本位な甘ったれたボンボンでしかないよね。

最初の出会いも、行き倒れていたわけだけど、すぐに小六が助けなかったのは、自分も同じような目にあった過去があり、それでも自力で生き延びようと努力して今がある。

十七には生き延びようという強い気持ちが見られなかったし、生き延びても、助けてもらった小六に依存して生きている。

身分が明らかになっても、実家に帰ろうとしない。本来の責任から逃げ回っている。

今回も前回も小六を助けるけど、全て実家の力があってこそだよね。

高価な薬一つとっても、相柳はお金が無いから暗殺のアルバイトしたり、身を削って小六をたすけている。

 

それに比べて、十七こと塗山暻は実家の財力で高価な薬をバンバン使っても、それは自分の力じゃない。

 

こういう人って、大体が人任せで恵まれた環境で育ったから、なんか事が起こって自分に困難が降りかかって来たら、すぐにキャパオーバーになって投げ出して責任から逃げちゃう人。

私の周りにもそういう人がいて、そばで見ていて本当にイライラするのです。

 

皆それぞれに困難な事って人生には起きたりするんだけど、普通は逃げ出さないで、その場で踏ん張って克服しようと頑張るじゃ無い?

それが、こういう一見優しそうで人当たりの良い育ちも良く甘やかされて育った人って、すぐに

私、出来ないから、無理だから、したく無いからって投げ出すんだよね。

 

いやいや、したく無いからって投げ出すんかい!

それはあんたの責任と義務でしょう?

みんながやってる事をできない、したくない、ですますわけ?

それで自分がしないといけない事を他人に押し付けて平気なわけ?

 

全く理解に苦しむ精神的な弱さです。

 

もう、本当に腹立つ人達なので、私は今の十七こと、塗山景には全然惹かれません。

ワンコ的な可愛さも人間の男としてみるなら、うざいだけだわ。

何度も小六が言っているように実家に帰ってなすべき事をせよと思います。

 

従兄弟のソウゲンも、弟分の嫁も、小六が評価するのは皆、色んなものを背負い生きて行く為に必死で努力する人達です。

相柳もそもそもはそういう人間くさいしがらみからは程遠い存在なのに、多分、辰栄軍の軍師をしているのは恩や情が絡んでいるからなのでしょう。

ああいう精神体みたいな存在は恩や情や誓いと言う形にならない物こそ、大事にするから。

相柳がいつも樹木の上にいたり、空を飛んでいたり、水の中にいたりして、軍営の部屋がみすぼらしいしょぼいものでも平気なのは、人間よりより精神的に上位な存在だからでしょう。

地位や名誉、財力などは人間にとっての尺度。

形に囚われないので、きっと死ぬ時はすっと消えて自然に溶けてしまう事でしょう。

九つの頭があるって言うから、きっと永遠の命の持ち主で、形がなくなっても転生していきそう。

この長相思の世界観では神族が生臭い欲望に塗れているのを見ると、

妖族と下げずんでいるけど、相柳はよりネイチャーな存在で尊いと思います。

神道の日本人の私には八百万の神様がいて、自然崇拝なので、そう感じるのかもしれませんが。

ソウゲンも一対一なら相柳なら到底敵わないと言っているのも、本当は分かっているのだろうと思います。

余談ですが、

私、前も言いましたが、水都百景と言う中国のアプリゲームをしてますけど、ガチャて引く中国の有名人カードで私が持っている最高能力者は白素貞という白蛇伝の白蛇です。

神仙になる白蛇です。白蛇から人の体を経て神仙となります。人間の男を愛し、その千年かけた妖力も捧げます。

蛇って愛に弱いのよね。

相柳も身も心も小六こと小夭に捧げそうで、悲恋しか待ってない気がします。

 

欲を捨てきれない神族と違って簡単に躊躇いなく身を捧げそう。

次に相柳がその身を犠牲にしそうなのは蠱毒かな?

虫仲間で知ってないか?などと言われて傷ついてたよね。

女の蠱毒は思い人に放つと聞いて嫉妬したり。

元々、相柳に放つつもりで、殺したいのは相柳と聞いて機嫌が治るって、

この二人にとって、殺すぞ!っていう言葉は

愛の囁きか。

相柳はしょっちゅう、小六に殺すぞ、死にたいのか?といいますもんね。

小六に殺したいのはあなたと言われて、喜んでるもん。

蠱毒がソウゲンの体の中にある事が、許せない相柳なので、自分に移すことを考えてそうですね。

 

さて、この蠱毒を使った暗殺劇がソウゲンに仕掛けられました。

この時に矢を放ったのが、新しく登場した、塗山景の許嫁でした。

許嫁にめちゃくちゃ塩対応する塗山景。

なんか裏がありそうですね。

次回が楽しみです。