15、6年に渡る敵討ちが果たされました!
そして凛不疑は本当の名前を取り戻します。
叔母の君華と孤城の生き残りになったあの日からずっと敵討ちだけを胸に生きて来た壮絶な生き様が見事に表現されていました。
本当の父親が殺された時、犯人の後ろ姿しか見えていなかったけど、君華は分かっていましたね。
だからすぐに夫の元へは帰らず、何年か夫からも逃げていたのでしょう。文帝と越妃に救い出されて安全が確保されてから敵討ちの為に帰って来たのでしょう。
何年か経つと子供の成長もあり、そもそも従兄弟同士。見分けもつかない事もあるでしょう。
私の長女には今年7歳の一卵性の双子の男の子がいます。家族は間違えることはないのですが、年に数回会うだけの次女の家族は中々見分ける事ができません。
私は顔を見たら分かるのですが、声も体付きも良く似てて別々に見ると間違う事もあります。
母親だけは声だけでも区別がつくので、それは流石だなといつも感心しています。
君華も絶対に間違えはしていません。
我が子を夫に殺されたから、狂乱したのでしょう。
戦国時代には夫に実家や国を滅ぼされた妻はとても多いですが、敵討ちをする妻はとても珍しいです。夫との間に子供がいたら子供のために我慢する妻が多いからですが、子供を殺されたとあれば、それは復讐するのは当たり前でしょう。
死に際に不疑に敵討ちを必ず果たすことと誓わせます。
これで迷いは無くなり凛益を殺すことを決意します。
ただ、心残りは少商の事。
成婚を控え、何度も少商から隠している事を全て打ち明けてと言われるが、心が揺れながらも結局は打ち明けませんでした。
もう覚悟を決めているから、少商を巻き込みたくない、守りたいから。
ポンクンを拷問していた時、袁公子が止まさせる為に少商への害が及んだらどうするのだと少商の名前を出しましたね。結果、成婚出来なかったらいつでも自分が少商を引き受けるぞと。
この時の袁慎の言葉は後で、もし自分が敵討ちで死んでも少商を幸せにしてくれる男がいる、と言う凛不疑にとっては、保険の様な言葉になりますね。
それもあって、少商には結局最後まで話さない事にしたのでしょう。
血塗れの敵討ちシーンの素晴らしさよ!
障子に飛び散る血と人影で演出され恐ろしさと美しさがまるでシェークスピアの悲劇やギリシャの悲劇の舞台を見ているかの様な素晴らしさでした。
死屍累々の中立ち上がり、本懐を遂げる凛不疑のシルエットの美しさ。
声もなく泣き笑う血塗れの顔。
ウーレイ、名演でした。
さて、少商も何も言わずに別れを告げる様な凛不疑の姿に、全てを察します。
そして、なんと、程家の人々も、戒厳令が敷かれたり見回りの軍が急遽入れ替わったりした事で、少商と同じく、事態を察します。
そして少商のしたい事を一族挙げて応援すると、鎧まで着て馳せ参じます。
流石、将軍家!
何度も凛不疑には助けてもらっているので、ここで味方をしないで何とする!
という心意気ですね。
カッコいい!
花嫁衣装の赤い衣装で馬を駆ける少商。
何と言う名場面の数々でしょう。
もう、この回は何度も見直して感動に浸るしかないです。
そして、何でこんなところで次週なの?
待ちきれないでしょう。どうしてくれる?