今はソウゲンの為に生きる小夭です。
医師&毒薬使いで今回は大活躍。
塗山景には間者の炙り出しの毒手巾を。
相柳だった事がバレた防風北には治療薬、自分の血、毒薬を。
ソウゲンには治療薬&禁断症状の毒抜きリハビリを。
それぞれへの対応で小夭を取り巻く男達との愛の形が見て取れました。
塗山景に対しては、遠慮もない素直な気持ちが出せて小夭は楽ですよね。婚約破棄の進捗具合もちゃんと報告するように言いつけます。
いちいち、やるべき事を言わねばやらない男って!
景は政治や仕事に関してはとても有能なのに、何故かこと恋愛に関しては小夭に甘えたスタンスで主導権を握ろうとはしません。
でも、髪の毛を寝台に残すあたり、そういう嫉妬心とナワバリ意識は強いようです。わざと切って置いた物ですね。
抜け毛にしては量が多い。毎回この量が抜けるとなると近い将来に若ハゲが待ってます。狐だから換毛期かもだけど。
これ、明らかに昔、小六の寝台に相柳の髪の毛を見つけた事を根に持ってますね。相柳はほんの一筋だったけど。
こういうところが、モラハラ夫めいてちょっと怖いです。いちいちねちっこい。
毒のせいで押し倒して口付けしてもエロさも色気も無い。耳が赤くなった景をみても可愛いと思い毛繕いしてやる小夭。
ちょっと、お母さんになってるよ。
普通の恋人なら男が女の髪を櫛削り、眉を描いてやるというのが定番の愛情表現。
男女、反対だろう。
まあ、景に対する小夭の態度は、バブル期のキープ君へのあしらい方に似てるし。
狐も色々と貢いでいるので、見返りに匂い付けぐらいさせてくれよとなるでしょう。
バブル期に10代20代と女として一番モテまくる時期を過ごしたうちの娘にも、こういうキープ君がいっぱいいました。
アッシー君にメッシー君。お金持ちのおぼっちゃまは海外旅行のお土産と言ってはブランド物のバッグとか小物を。
別に恋人でもないただの友達だし、見返りとか要求された事も無かったので、貰いっぱなしのようでした。
勉強もよく何人もの男の子から教わってましたね。
塾で数3や物理が難しすぎるとボヤけば、休み時間に参考書やまとめたノートが、あげると届いたり。
皆で一緒に遊んでも、家までちゃんと送り届けて挨拶までしていく躾の良いお坊ちゃん達でした。
当時の男の子達、よく頑張ったよね。
今の男の子達、どうなんだろう?好きな子の為にどのぐらい頑張っているのだろう?
この塗山景の貢ぎようを見ていると、バブル期のキープ君みたいと思い、ええんかい?と小夭のあしらい方を従兄弟のソウゲンが心配するのも分かります。
ソウゲンの場合、親じゃなくて小夭への恋心もありなので、狐が調子に乗って夜更かしさせると、嫉妬が抑えきれず、
シャーラタ!(殺すぞ、オラ!)
と刀を隠しもち、自らを傷つけて衝動を抑えますが。
もう、今回はこのソウゲン哥哥の回と言っても良いぐらい、名演でした。チョン・ワンイー、👏👏👏
薬中の発作で黒目を揺らすところとか、どうしたら出来るのって感心。
徐々に薬中になっていく感じも凄くうまかったです。
演技力という点ではドン・ウェイより大分うまいね。個性が突出しています。主役より名脇役を目指した方がいいと思いますが。
さて、小夭はもうこの兄さんの為だけに生きて行こうとしています。
小夭にとって家族はこのソウゲンだけだから。
そして、刺客で小夭のもとへ逃げ込んだ相柳にも、縁切り宣言を!
この正体がバレた防風北こと、相柳については、次回にたっぷり語りたいです。
さて、ソウゲンの天下取りですが、赤水豊隆と塗山景の進言により、中原を目指すこととなりました。
古代から世界の中心である中原を征すのが天下統一の基本です。
中国という名称も、豊かな平野が広がり、全てのものが行き交う中央を抑えた王朝こそが天下を取れるからです。
大航海時代となり、外国との付き合いが大切になるまで統一王朝の首都は長安、洛陽とも言われた中央の大河の流域におかれました。
黄河、揚子江という世界有数の大河が流れる中央平原に目をつけるとは流石、塗山景、商人だけの事があります。
奇貨置くべしとこの呂不韋の様な才覚が、何故、恋愛に生かされないのか?
ソウゲンの為に仕事をすることで、小夭に会わせてもらっているから、それは小夭という惚れた花魁に会う為に妓楼の店主のソウゲンに大金積むみたいな事。そういう意味では才覚を活かしてはいるのか。
所詮、ソウゲンや塗山景や赤水豊隆にとって惚れたと言ってもやっている事は現代からしたら美人局とその客と言う人間性を疑う女性蔑視な思考で、卑しい。
結局、男達が一番夢中になる関心ごとは権力闘争であって、恋愛や家庭ではないのです。
求めるものが女と男では決定的に違うのに、自分のそれを相手に求める時、絶対にどちらかが折れざるを得ないでしょう。
女にとって、男にある一定の経済力や自分への愛があれば、それ以上あっても幸せ度は変わらないけど、男は自分の出世や権力や金はあればあるほど良いので、成功することが幸せに繋がっています。
女は男の権力闘争とかあまり興味無いので、そういう事に命をかけるのが馬鹿馬鹿しいと感じている。死んだらおしまいだろうにと。
そんな事より子供を産み育てる事の方が、人類にとって偉業だと思っている。
でもこの小夭は最近まで男だったので、従兄弟のソウゲンの野望も権力闘争も理解できるし、一緒に闘う事に全力を尽くすつもりだ。
家族だから!
その為には役立ちそうな自分を好きな男達の恋心も平気で使う。
でも、本当に自分が愛している男はソウゲンの敵方だし、自分の恋心は許されない知られてはいけない抑えなければならない心。
だから縁を切りますと相柳に自ら宣言してしまいます。