長相思25回の相柳についてたっぷりと語ろうではないか

相柳こと防風北、いや、防風北こと相柳と言うべきか。

出番少なかったけど、神回だったと思う!

いつものことだけど、今回は特にどの瞬間も美しかったし!可哀想だったし!

 

ついに小夭にバレましたね。

 

小夭の心の内を想像しながら振り返ってみよう。

 

深夜、寝室に入り込む男の影。

近づく刺客に猛毒を放っても効き目がない。

高度の霊力者だと思う。小夭の寝室にそうと知りながら平気で侵入する仮面の男。

ここで、もしかしてと思う。

 

防風北だから、相柳仕様の白銀の氷で作られた鱗の仮面じゃない、とりあえずな刺客用の無粋な仮面。

その仮面を確信しながら外す小夭。

ゆっくりと現れる少しやつれてかえって色気マシマシな美貌。

 

やっぱり防風北だわ。

しかも、血を吐いて怪我しているのが見える。

 

もう、しょうがないわね。匿ってあげましょう。

と最高級の薬を渡し寝台へ寝かし、布団を頭まで被せます。

ここまでは、ドジ踏んだりして本当に何やってんのよ、ぐらいに思っていたでしょう。

 

で、隠蔽工作に勤しんで、五王と七王の息子達をコウレイ王姫の威厳で退けます。第二王姫の妹も来てたしね。

従兄弟たちは小夭と同じく西炎国王の孫どうしですが、小夭はコウレイ国の王姫でもあるので、身分が上です。

寝台の幕をチラと開けて下着の胸当てを見せる凝った隠蔽工作。男だったから、恥じらいは少なめです。ちょっとそのブラジャー、赤いのは表に透けるから普段用じゃなくて本当に見せる用ね。

男はそこまで気が回らないから、目を寝台から逸らす為のもの。調べるのが女なら、ピンときてバレてしまうでしょうが。

 

でも、好きな男には恥じらいが。見せたくないので、さっと隠します。

 

死んだように布団をかけられたまま目を閉じているスリーピングビューティー

なんだか、いつもの愛想がない分、相柳にそっくりで。

脈を取ると全然薬が効いていない!

 

あなたは誰?!

 

薄らと目を開け体を起こします。

誰であって欲しい?

この言葉は北から何度も聞きますよね。

小夭の為に、防風北の格好で近づいているのだから、お前の好きな方でいるよ。

でも、今は助けてくれと。

 

いつもの防風北の軽くて遊び人風の笑顔は無く、その表情は相柳そのもの。冷たくて凄艶な美の化神です。絶対に、防風北の時より、相柳の時の容姿の方が小夭は好き❤️ですよね。

北の時は平気で顔を見れるけど、相柳の時はしょっちゅう見惚れてしまうから、盗み見たりこっそり鏡に保存したりして見ているもの。

 

もう、相柳だと思うと、小夭はまともに顔が見れません。背をむけてしまいます。

血を吸おうと忍び寄る相柳のあの顔を見たら、麻痺してしまうから。そう、蛇に睨まれたなんとやらで。

ここは相柳の顔、そのものでしたね。いつもの如くエロく首筋にかぶりつこうとします。

咄嗟に、

 

駄目!

 

と拒否。

それに、なんか、ここ、私、怒るところじゃない?

まだ衝撃で事実が飲み込めないけど、私、騙されてたよね?

とにかく、首筋に吸い跡は付けれない。

男を連れ込んだとバレるし。狐には相柳がここへ来ているとバレるし。そうよ、

 

私、もう女だから!

 

と手首で吸えと差し出します。

助けるという約束だったし。

 

相柳は、前は散々首筋から吸わせておきながら、何でだめで手首からなのか?

 

とにかく治療が先と渋々、しかし遠慮がちに手首から血を吸います。

小夭は吸われながら真実に気づきます。

 

あゝ やっぱり相柳だったのね!

 

小六ではめちゃくちゃ体を接触させて抱いて吸ってましたよね。手首からでも吸えるのに毎回、首から吸わせてた小六ってやっぱり吸われることも好きで吸わせてたって事だよね。

誘いにきた時もいやいやな風を装いながらも自分から行ってたよね。

 

当時、蠱毒を入れていたソウゲンには色事をしていると思われていたし。

相柳の中では色事と同じか、それ以上だったのかも。そして、小六の中でもそういう快感の自覚があったという事ですよね。

 

女の身になった今、首から吸われでもしたら、あっという間に本当の色事に発展してしまう。

 

まあ、相柳も小夭も今回も方や傷身、片や

貧血で催しても不可能なんですけど。

男の時は結構長く吸われていても、平気でしたが、女の身では、貧血気味になるようです。

小夭は後で補えるからもっと飲めと言いますが、

二人して寝台にダウン。

 

ダメと言われたのが、相柳にもショックのようです。

前は、体調が良くなくても相柳は色事に及ぼうとした前科がありますから、その気さえあればいつでも出来ます。

でも、それは小夭の意思次第なので、ダメと言われたから、そっと体も離して行く相柳。

相柳と分かっても小夭が受け入れたら、少なくとも身を寄せ合って寝た事でしょう。

いゃ〜でも、ここは怒られても後ろから抱きしめるぐらいはした方が良かったと思うよ。

ダメって言ったでしょう、なんて言いながらも喜んだと思うのよ。イケメンに女扱いされて喜ばない女はいない。

 

離れていかれるのが小夭は最も恐れている事だから。

 

相変わらず、電池が切れたように寝てしまう相柳を見て、騙された怒りも溶けて

 

私を必要としてくれたんだわ。

こんなに意識を飛ばすほど傷ついて。

 

過去の清水鎮での相柳との様々な思い出に心を巡らせます。

この顔に落書きしたっけ。

一夜明け、夜を共にした愛しい女の眉を男が引くように、

血を与えて自分の寝台で眠る男の顔をいじるのは自分の男とおもっているから。

(こういう細やかな描写に小夭の心の動きを表現しているのが、秀逸ですよね。)

美しい景色を二人で色々と見たよね。手繋ぎデートも。

野生動物を手懐けるように、餌付けするように毎回、毒を作ったっけ。

防風北でも弓を教えてくれたりしたわ。

あれは楽しかった。

色々と過去を思い出し懐かしみます。

 

優しく愛おしむ表情を浮かべる小夭。

 

でも、今は恋に溺れるわけにはいかないと心に言い聞かせます。

とにかく、ソウゲンが勝負に打って出ようとしている重要な局面なのだから。

 

着替えを用意して、

「良くなったら出ていって。今回助けてあげたから、あなたが相柳でも防風北でも、これでもう縁を切ります」

と相柳に別れをつげます。

 

もう、清水鎮の夢のような恋は過去の事にしなければ。小六だった頃は別世界での出来事の様に思われます。

 

今はもう未来へと小夭は足を踏み出しているのです。

 

寝たふりして聞いていた相柳は小夭が去ると目をあけ、うっすらと涙目に。

小夭に別れを告げられても、情蠱を入れた仲なのに。それも無かった事にするのか?

 

あなたは夢に見るような人ではない。相応しくない相手だと、言われた事を思い出します。

 

バレたからには去るしかないのか。

もう去れと言われたら去るしかない。

やはり二人には結ばれる未来はないのだと。思い知ります。

形は防風北でも相柳に心が傾くと途端に無口になるよね、この蛇は。

一番大事な本心を言葉にしない二人です。

小夭も狐やソウゲンにはいくらでも本音で話ができるのに。相柳相手になると途端に無口になります。

 

この二人、交わす言葉は本当に少なくて、お互いの切ない心が目と目に。

今回は辛い別れの予感に目線も合わせれないでいます。

 

特に今回の相柳の目の雄弁だった事!

横たわっていても目を閉じていても開けても、美しい目ってどんな時でも美しい。

そして美しい顔はどんな表情や角度でも美しいのですね。

檀健次って顔のパーツ一つ一つがとても繊細で整っているし、輪郭も綺麗。

肌も本当の色白でムダ毛もあまり無い。

毛深い男性を女は嫌い。こういう古装劇では男主は白塗りしているが、毛深い男らしい容姿の人が、白塗りしても似合ってはいないと思う。

その点、檀健次は違和感全くないよね。

特に相柳は白蛇で、水の神。

雪のように儚く消えてしまいそうな美しさを見事に表現できています。

小夭が、息を呑むように見惚れる美貌です。

 

彼は背が174センチと俳優さんにしては低いのが唯一の欠点のように言われていますが、170以上あれば十分じゃ無いかな。

バランスがとても良いので、全身映った時もとてもフォトジェニック。

あまり高身長なのもバランス悪くて写真写りとなると良くないです。全身写すと顔が小さくなり過ぎてあまり見えない。女性との身長差が10センチぐらいが一番良いと思います。ラブシーンでも面と向かって目と目が合わないので、恋愛感情の表現がしづらい。女性と話をしている時いつも下を向いているし、女性のつむじばかりみている事になるのでは?

それこそ上から目線で対等に話ししづらい。

古装劇での恋愛物では背が高いとドタドタして優雅さにはかけると思いますがどうでしょうか。

 

さて、本当に相柳に去ってしまわれて思い余った小夭はこの相柳こと防風北の正体というか、身上調査を小夭はソウゲンに頼みます。

 

やはり、ソウゲンはここでも惚れたのかと気になって聞きます。

小夭は相柳が防風北としてやってきて自分に近づくのはどんな意図なのか知りたいのもあるけど、きっと一番気にしているのはそこじゃない。

ソウゲンには言えない、恋愛感情の有無についてでしょう。

 

本当に、ただの昼間の暇つぶしに誘ってみたという最初に言われた誘い文句が真実だったら?という事。もし、そうなら耐えられない。

 

私が、暇つぶしの相手?

 

防風北が、多くの見かけた美女と食べ歩きしていたのも事実だし、妓楼でもよく妓女と浮名を流しているのも事実。

(ただし、不細工が女遊びをしたら女にハマって身を持ち崩したといわれるが、

美男子だと、妓楼通いをしても多数の女と関係しても浮名を流すと言われる点。女が放っておかない色男という事。

その点で、ソウゲンの防風北への評価は嫉妬心も垣間見える。)小夭が女として防風北の美貌に惹かれたのではと。

 

ソウゲンには秘密である小夭の女としての心の中では、様々な憶測が渦巻いた事でしょう。

 

遊び人と言われている防風北が相柳という事実から、諜報活動していただけかも?

 

というのであれば、女遊びも本気ではないことになるが、自分に近づいたのもソウゲンや敵方の情勢を知りたいだけなのかも。

 

となると、自分は祇女や他の街中の美女の代わりの情報源としての値打ちで近づいたのか。

 

自己評価がめちゃくちゃ低い小夭の中で昨夜からぐるぐるとネガティブな思考が次から次へと。

 

昨夜も毒の方が体に効くかもと、自分から縁切り宣言をしたのに急いで作って持ってきたら、もういない。

 

本当に、去ってしまったの?

 

自分で縁切り宣言したくせに、あれはちょっと騙された腹立ち紛れに投げつけた言葉よ。

ぐらいに心の中で言い訳していそうです。

他の男には幾らでも「嫌い」とか、「会いにこないで」とか言っても

「いやよ嫌よも好きなうち」とその微妙なニュアンスをちゃんと汲み取ってもらえますが、相柳だけはダメ!

こういう精神体に近い存在は言葉は徹底的になってしまう。そこが、小夭は分かってないから、混乱してしまうのですよね。

古今東西、バンパイアや悪魔や妖の類は人が招き入れない事には入り込めないと言われています。

心に侵入する者であり、決して無理矢理では無い。

人がその誘惑に負けて自ら受け入れているのに、その自分を恥じて誘惑されたからとその相手を悪魔呼ばわりするのです。

悪は人間の心の中にあるものです。

相柳も悪魔呼ばわりされたり妖呼ばわりされるのはきっと納得いかない事でしょう。

そういう人のもつ悪の心は無い存在だから。

この長相思の中でも誰よりも清らかで穢れなき心の持ち主は相柳です。

 

また、相柳の事ばかり考えてしまう小夭。

本当に相柳は薬壺としてしか私のことを見ていないの?

薬壺を手で弄びながら考えている事は相柳の事ばかり。この演出もとても素晴らしいです。

セリフでなく演出で小夭の心の中を語っています。

 

防風北の時も、小夭とは遊び歩いても決してある一線から中へは近づかないけど、祇女とは男女の仲で多くの女達とそういう仲だ。

これも結構傷つくよね。

従兄弟のソウゲン哥哥も妓楼で諜報組織を持っていて、その都度、妓楼にきてやる事はやっているだろう。

今回も五王や七王の息子の従兄弟から送られた侍女とも好きでもないけど敵の目を欺く為、寝ている事を隠さない。

相柳のそれが、純粋な欲望や本能の赴くままなのに対して、ソウゲンのそれは不純なただの手段でしかない。

だから、小夭に向かって「お前は防風北と遊んで来い」などと娼婦のような真似事をさせても平気なのです。

 

小夭の周りには彼女に気のありそうな男性が、何人かいるが、彼女の身分を気にしてか、そういう関係になろうとしない。貴公子のスタンスをとっているから?

その一線を越えることができそうな唯一可能性の高い塗山景なのだけど、触れなばおちんで誘っても中々出来そうにない。

男の体だった時に不妊治療専門の医者もしていた小夭。

子作りの過程もよく知ってる耳年増です。

まずは狐の不能治療からしてみては?マザコン直さない事には出来そうにないけど。

 

小六の時は性的な関心を寄せてくれていた相柳なのに、女に戻ったらとたんに目に見えない線を引いているように、触れてこようとしない。

女としての魅力がかけているのでは?

女の私は好みじゃ無かった?

首はダメだと言ったら、本当に引き下がって手首から飲んじゃった。

え〜、首からがいい。と駄々の一つもこねてくれたら許したのに。

 

去れと言えば本当に去ってしまう。そのぐらいにしか思われていない自分。

いつも追いかけるのは自分の方からだけだと小夭は思い込んでいます。

 

せっせと毒を使って食べさせるのも自分から。

中国において、愛する人に食べさせるというのが、愛の表現の典型。

防風北から街の屋台で肉やおやきをここが美味いから食べてみろ、と勧められた時、

ああ、この人は相柳じゃないと確信したわと小夭は言葉にした事がありました。

相柳と自分との関係では、常に自分の方が追いかけている自覚があるからです。

相柳も自分の献身を隠して小夭に伝えないから、こういう思いのすれ違いが起きるのです。

相柳として一言、愛していると言いさえすれば、小夭は全てを投げ捨てて相柳との愛に生きたでしょうに。

愛されている自信がない小夭です。

 

もう、このまま本当に姿を隠して自分の前に現れなかったらどうしよう!

 

手がかりは防風北としての神族の身分だけです。

ソウゲンに調査をお願いしてそこから連絡先をゲットしたい。

また、ここで追いかけている自分に気づかない小夭です。

狐には、チェックするから、ちゃんとメールで報告書送れよ、と指示するだけなのにね。