長相思34話35話 血で贖うもの

落語で言うと、枕からはいりますが、

昨日、相柳の中の人、檀健次の上海でのジュエリーブランドDe Beersのプロモーションイベントがありました。

おりしも長相思シーズン2の放映中ですので、会場は物凄い人々で吹き抜けの最上階まで360度人垣で埋め尽くされておりました。何時間も待っていた人も多くその人気の高さが知れました。

その中、登場した檀健次ですが、肩襟に羽模様かな?のホワイトスーツに白い靴の全身輝くような白い姿に、ダイヤモンドを身につけていました。

De Beersの蓮花シリーズ、ダイヤモンドピアス、ネックレス、指輪、ブローチ、ブレスレットと全部着けているようですが、全然付け過ぎ感がない。蓮の花のデザインなのですね。実にエレガントで上品。

しっくりと身に合っていて、檀健次の白い肌がキラキラと光っているかのようでした。

鍛えられた胸筋がVゾーンから見えそうで見えないのも良し。しっかりと胸厚なので、ダイヤモンドのチョーカーが乗る感じで映えます。

目にはいつものように⭐️が煌めいているし、全てが別次元の美しさで、会場の皆さん、大満足のようでしたね。

見た目も相柳を思わせるので、司会者も長相思に言及して檀健次がこの蓮花シリーズをいつも身につけたいと言うと、相柳も身につけるだろうかと聞き、檀健次が「相柳はお金がないからな〜」とジョークを。受けていましたね。

でも、「相柳こそ、一番このダイヤモンドのシリーズが似合う」と檀健次が答えて、本当にその通りと、思いました。

これからは相柳が戦う時に舞う雪や顔にかかる雪、身体にまとう雪、全てがダイヤモンドに変わると思うことにします。

昔から男性がジュエリーを付けることはあまりなく、王侯貴族や芸能人などのスターぐらいですよね。

私の孫の一人に蓮という名前の男の子がいますが、生まれた時から色白でとても綺麗な顔立ちだったので親が名付けた様です。大人になったら一つ、買ってあげようかな。男性でも似合う人は付けても良いよね。こういう高級ジュエリーが似合う品格のある美男子に育って欲しいです。

中国ドラマでの男性の装飾品では冠と腰佩ぐらいでしょうか?前に中国展で皇帝のみが付けれると言う蝉冠を見たことがあります。蝉の羽の紋様の物で、鳳凰の飛翔でチェンクンが付けていた物と同じで、本物を模したものなのだと感動しました。

また、私、中国に観光に行った時、ガイドさんに宝石類は専門の企業とかあるの?と聞いてみました。原産地で翡翠とかを買いたかったので。

中国の翡翠やいわゆる宝石類や金、銀、銅とかは皆、国有財産なので、国家が管理しているそうです。もちろん、一般に販売されていますが、あくまで採掘や管理は国家がやっています。産出地では一般向けに市がたったり、入札が行われます。そこで、業者以外の一般人も買えますが、玉石混淆で、偽物も多い。本当は玉石混淆と言う言葉はこの市で言われた言葉が発祥だそうです。その後、色々な文で使われるようになりました。

ブランド品だと、品質は保証されているので、一般の人は、それを買うのが安全でしょう。

 

さて、今回の長相思ですが、ついに塗山璟は塗山氏の族長となりました。儀式の最中には九尾狐の吉兆雲が現れ、その正当性を現します。

やはり、お祖母様が拘ったとおり、血統のみが一番尊ばれるのにはそれなりの理由があったようです。兄の塗山䅣がいくら何十年も代理で立派に家業を盛り立てようが、卑しい血の妾の母親の子である限り後継にはならないのでした。

きっとその血脈に霊能力が組み込まれているからなのでしょう。

防風北が血族の弓術の霊能力を相柳に渡したことで相柳は防風氏のお家芸である弓術を使えるようになったのが、良い例です。

小夭に最高傑作の弓を贈るにも、材料集めから発注まで、ややこしい手順で贈り主がわからぬ様にしていましたが、最後の最後に相柳の血が必要という事で、本当は小夭にはバレていますよね。

小夭が弓に求めるものは人を殺せる事で見てくれではないと何度も話に出てきますが、そこのところも一番理解している相柳は最高の殺傷能力の弓を発注しています。

あんな材料を集めることができるのは、相柳以外いるわけないし、最後の仕上げが相柳の血とあっては、バレバレだよね?小夭に弓で射て取らせた相柳の血の中には防風氏の弓術の霊能力を少し入れて移したのでしょう。

もう、教えることはない、ここまでだと修了式を終え、左右に別れ行く二人。

美しくも悲しいシーンでしたね。

何度も何度もこの二人、別れを繰り返します。

会っては別れる二人。

会い見ての喜びも、その後の別れの悲しみも繰り返す事で慣れたら良いのですが。

別れのシーンがこれほどまでこの二人に多いのを見ても、二人が深く愛し合っているのが分かりますよね。結ばれることがないと二人とも分かっているから、別れがこれほどまでに辛い。

結ばれる二人なら、次の逢瀬を約束して楽しみに待てるから軽くて明るい別れ方になります。

他の男達との悲しい別れのシーンがない事からも、小夭が相柳を一番愛していることがわかります。小夭にとっての長相思の相手が相柳であることも。

この別れの前の34回では、塗山璟の族長就任式で傷心の小夭を慰めようと相柳は防風北で現れます。

防風北の顔を見るなり、もう、心は晴れ晴れですよ。見捨てられたと思っていた本命が、向こうからやってきたのですから。

二人して離戎氏の地下闘技場へ向かいます。そこで、前に見た奴隷の少年をまた見つけます。自由になる40年目の最後の試合に勝って自由を手にする少年。あれから7回も相柳は様子を見にきていたのですね。だから、今日が自由になる最後の日と知っていたのでしょう。

小夭は相柳が闘技場から逃げたとき、助けたのが、洪江でなく自分だったら良かったのに。そうしたら、義理や情に縛られなくて自由でいられたのにと言います。

小夭はここで、相柳が独白でしか話していない過去の事情を自分が知っていて、それにより、二人が結ばれない事も分かっていることを暗に相柳に告げます。

義父が二人の愛の成就の妨げになっていると言われた相柳は怒りを露わにします。義父への情をそういう風に言われたくなかったからでしょう。

小夭の自分への愛が嬉しくも、どうしようもない契約とも言える義理と情の誓いにがんじがらめになって、その愛を受け止められない自分への怒りでもあります。

 

そこへ、例によって狐登場。

探索能力に長けている塗山璟は常に小夭を監視しています。闘技場に現れた時から、連絡が入った模様です。あの闘技場は塗山家の持ち物だったのですね。幼児誘拐から人身売買に賭博にと最下層にも力を持つダークな一面のある一族です。

それもあって、他の神族から商人と心の中で下げずまれているのでしょう。

身分の高い者達は決して穢れ仕事は自分ではしないものです。

 

狡賢い狐はさも、小夭を守るように相柳に向い立ちはだかります。

恋人同士の会話に割って入るなよ。しかも、相柳の凄くプライベートな話を立ち聞きしてただろう。これ以上、話が進むと一気に二人が結婚とかに進みそうで邪魔したかったのかな?

邪魔されなかったら、もっと突っ込んだ話になって、勢いで、小夭が、「洪江より私を選んで!私と一緒になって!」と言ったかもしれない。

そういう流れだったと思うのよ。

誓いに縛られている相柳の呪縛が小夭によって破られるところだったんだよ。

この長相思で一番可哀想でいつも傷ついて心身共に血を流しているのは相柳だもの。

そういう点でも、塗山璟は全く勝てない相手なので、相柳には呪縛を何度も掛け直さないと勝ち目はないのです。

相柳は誓いに縛られているから、何度も契約を結ぶ事でコントロール出来るのをこの狐は知っています。

 

そういう心に穢れた部分の無い小夭と相柳は、この狐の介入で自分の立場を思い起こし、激情まで高まった愛がすっかりクールダウンさせられてしまいます。

狐を蛇から守るようにその場を後にする小夭。

所詮、自分は住む世界の違う選ばれることのない相手なのだと思い知らされ、孤独の淵へ沈む様に立ち去ってゆく相柳。

小夭は狐の腕を掴んで逃げましたが、大切な何かを逃してしまった喪失感でいっぱいになります。

またも、つまらんものを掴んでしまったかのように、狐から手を離します。

ここの手の離し方、ヤン・ズー、見事でした。

まだ、頭の中、相柳のことばかり。

掴むものを間違ったけど、掴んだものをドブに捨てるのは一番悪手。

狐にはそれなりの役目というものがある。とってつけたような慰撫をして、この選択をもっと悪くしない事にします。

見ていて、言葉とは裏腹に塗山璟への愛があまりに無くて、ちょっと、可哀想な気すらしましたよ。

今回も相柳を怒らせちゃって、呪縛を解け無かったのみならず、あてつけみたいに狐を選んで逃げてしまった。絶対に怒ったよね?

相柳はまた会ってくれるだろうか?

もう、向こうからは会いには来てくれないだろう。

そうだ、毒薬!

それしか思いつかない小夭です。

コウレイ国の珍しい薬を集めて、せっせと、毒薬を相柳の為に作り、弓の血を貰う口実も出来たので防風北として呼び出します。

 

塗山璟ですが、小夭からは多くは求めないと言われて、可能性は低くとものぞみが叶うまで待つからと言われますが、小夭の希望とは果たして、塗山璟とのことでしょうか?私には小夭の頭の中では違う人との関係を思っているように見えました。塗山璟も感じたのでは?

こうして、狐は相柳との差をまざまざと思い知ります。

二人の間にある激情とも言える愛の強さ。相柳から罵倒され手酷く扱われても、小夭は必死で相柳の愛を求めています。

自分はあんな風に思われてはいない。

そうだ!

また、傷付いたらこちらを見てくれるだろう。

 

とそこで、赤水豊隆を利用する事を思い付きます。辰栄府へ行けば、大喧嘩になるのは必定。

単純で、純粋な赤水豊隆との友情を取り戻す事も容易いので、一挙両得な策です。

 

ということで、次は苦境に立たされたソウゲンについて感想を述べたいと思います。