三国機密 1話2話 双子ってそんなに似てる?

1話で楊平は自分が皇帝の双子の兄弟と知り、兄の皇帝の遺志を叶えるべく皇帝になりすまします。ここで、問題となるのはどこまでそっくりに演じる事ができるかですけど、姿形は間近で見てもそっくりで、中身や育ちが違うので周りに不審を持たれることになります。

姿形がそっくりと言うことから、一卵性の双子だとわかりますね。

一卵性ってそんなに似ているものかな?

 

実は私の孫には現在小学生の一卵性の双子の男の子がいます。

今の所、二卵性の兄弟の似方よりははっきりと一卵性だろうなと言うのがわかるぐらいには似ています。

でも、赤ん坊の頃は顔をじっくりと見ないとわからないぐらいそっくりでしたが、今はパッと見ただけで分かります。

それはうちの双子の場合は、背の高さと顔の細さと目が二重か一重かの差です。

兄の方が少し大きく生まれたせいでの差ですね。一卵性双子でも全く同じように母体で育つわけではないので、お腹にいた時から少し差があります。

遺伝子が一緒でも生育が違えば、差が出て来ます。

でもその他の身体的な点は全く同じです。声も同じで区別がつかない。髪の毛の色も同じで金髪が混ざった茶色でしたが、最近同じように黒くなって焦茶色になって来ました。これはママ譲りで、私の夫の遺伝子です。

私も最初、娘を産んだ時に髪の毛が茶髪だったので凄く驚きました。大人になるといつのまにか黒髪になりました。

色白の遺伝子のせいでしょう。夫も夏にどれだけ日焼けしても冬になると白くなり、いまだにシミひとつありません。

また、目も一人は二重、もう一人は一重です。大人になるに従って二重になるかもですけど。

夫も幼児期は一重で、中学生ぐらいになるとパッチリ二重になったと言うので。

同じように育てたつもりが、能力も少し差が出て来ています。でもこれは身体の大きさの差かもです。やはり小さく生まれた方にハンデがあります。双子で三月末に生まれたと言うことで、同じ学年の子供達に追いつくのはとても大変です。常に一学年上の子と競争しているようなものです。

だから、体が平均に追いつくまでは焦らずのびのびと育てているようです。幸い知能も運動能力も高いので心配はしていませんが、双子ならではの依存には手を焼いています。

言葉が遅く、他の子と遊びたがらない。双子だけで世界が完結してしまうところがあるから。

お互いに依存しないようにクラスは分けています。一緒に育てると発育に妨げが出るのです。

一人だけにたっぷりの愛情が与えられるところがどうしても双子で一緒だと物理的に時間も手間も二分の一になるから。

でも遺伝子が同じなので、完全に大人になったら案外またそっくりになるかもです。

 

だから、兄と弟で皇帝と楊平は別れて育てられますが、これはそれぞれにとってちゃんとした家庭があれば良かった事だと思います。

昔は貧しい家ならば育てられないとどちらかを生まれた時に殺したりしましたが、裕福な家は大事に育て、跡取りのない親戚に養子にやったりしました。

最近は医療の進歩で双子や三つ子などとても多く生まれています。

私の娘も双子の母体での発育の為、10ヶ月持たせるために3ヶ月間絶対安静でベッドから出られませんでした。

昔なら多くが生まれる前に育たず死んでいたところです。

 

司馬家に引き取られて養育された楊平は心身ともに健やかで優しい性格に育ち、常に命の危機に晒されて宮中で育った兄の皇帝献帝は体が弱く冷徹な性格の大人になりました。

一緒に育っていても、個性や性格の違いが出ているので環境が違えば性格も違うのは当然のことと思います。

皇帝は顔を直視してはいけなかっただろうし、御簾の向こうにいたり、簾越しに見るので本当に身近な人以外は双子なら騙せるレベルだったと思います。そしてちょっとした仕草も一卵性の双子はそっくりだったりします。(赤ん坊の頃はとてもシンクロ率が高く、ママ以外はよく間違えていました。)

三国機密では、皇帝になった楊平の顔がよくアップになり、色々な人が疑わしく思い違いを見つけようとします。中の人のマー・ティエンユウの顔がとても美しいのでアップに耐えますよね。

醜い顔の方が似せる事は簡単だと思いますが、美しい造形の顔はそれ自体が稀なので、偽物だとは思わないでしょう。

パーツのそれぞれが似ていることはあっても、その全てがおなじな事はないのです。一卵性でないかぎり。

 

マーティエンユウさんですが、最近鬱病らしく俳優業はお休みしているらしいです。

とても貧しい家庭だったので、家族を養う為に俳優になったそうです。

もう成功して裕福になったのでお金のために働く必要が無くなり、一緒に頑張ってきた俳優の友達が亡くなり、すっかり落ち込んで鬱になったそう。こんなに美しい俳優さんが、辞めてしまうのは勿体ないので、良くなって欲しいですよね。

 

三国機密の皇帝は漢王朝最後の皇帝ですが、とても賢い人だったそうです。 

いくら優秀で賢い人でも、世の中の流れは変えることは出来ないのでした。

漢王朝を守ろうとした家臣も多くいましたが、軍を持つ有力者達が、もうあわよくば自分が王朝を建てたいと思っているのですから。

最後は曹丕に皇帝の座を禅譲しますが、これが一番賢明なやり方だったと思います。

曹丕から豊かで温暖で美しい地方を前皇帝の隠居所としてもらいます。これは、この先王朝が変わってもどの王朝も、漢王朝の子孫に敬意を払いこの不可侵の漢王朝の子孫達の生活は守られました。

やがて異民族の王朝になった時、この領地は蹂躙されて無くなりました。

前にも話しましたが、中国に観光に行った時のガイドさんが、漢王朝の血筋で劉姓でした。異民族に攻められて南下して広州などの南部に逃げてきた漢王朝の子孫だと話してくれました。中国の南部には漢民族の名家が多いのはそのせいです。

中には華僑となって、外国へ移民した人も多いです。

 

さて、亡き兄の皇帝の遺志に従うように皇后から強制されている陽平ですが、皇后一派も一枚岩ではなさそうです。それぞれの思惑があり、誰も信用出来ません。

司馬懿ならなんとか力になってくれるかもと、再会を待ち望んでいる陽平こと劉平。

皇帝の中身が変わったことで、どんどんそれぞれの思惑がズレていきます。

偽物の皇帝でも、血筋的には本物の皇帝と同じ。

でも、偽物と思って駒扱いしている輩には本物以上に優秀で優しい陽平がどんどん扱えなくなっていくのでした。

特に楊修、字は徳祖。司馬懿のライバル役ですね。そして、後に曹丕司馬懿vs曹植と楊修で、跡取りバトルが始まります。

司馬懿曹丕から見ても、やな奴ですが、楊平に対する態度も酷くて許せませんよね。まあ、役者さんが上手いので、特にそう見える。

偽物でも歴とした皇帝の弟ですよ。

頭の良さを自認している辺りが鼻につきます。早く司馬懿にプライドをへし折られて貰いたいです。

楊脩に較べれば一応今の所、秘密を探っている満寵などは仇役とはいえ、曹操に忠義を誓う忠臣なので、やな奴とは思えません。手強い相手ですが、好感も待てます。

さて、次回は満寵はどこまで真相に迫れるか、司馬懿は楊平と会えるか?が見どころですね。